環境
環境(かんきょう)は、広義においては人、生物を取り巻く家庭・社会・自然などの外的な事の総体であり、狭義においてはその中で人や生物に何らかの影響を与えるものだけを指す場合もある。特に限定しない場合、人間を中心とする生物に関するおおざっぱな環境のことである場合が多い。
環境は我々を取り巻き、我々に対して存在するだけでなく、我々やその生活と係わって、安息や仕事の条件となり、また狭義の環境については、我々が汚染し、破壊するという関係性の中で大きな問題になってきた。
■目次
1 様々な用法
2 主体をどうとらえるか
2.1 公害病
3 マーケティングの外部環境
4 具体的内容
5 課題
■様々な用法
精神医学や心理学では、人に関わる家族、友人、顧客を人的環境という。
パソコンにおいては、オペレーティングシステムやアプリケーションの設定を環境設定などと呼ぶことがある。
言語学では、語や文のもつ音声、形態素、意義素などから構成される特定の条件であり、語形、統辞、意味の形成や、通時的な音韻変化などを左右するもののこと。
環境の中でも主に自然に関する諸問題を環境問題という。生物とそれを取り巻く環境との学問を生態学という。
自然とは山や川、木々や草花、動物、気象などであり、それと区別して人為的に作られた造形物、例えば、建物、道路、家具などは物的な環境として挙げられる。
エコロジー、食文化と関係した環境の問題については、各記事を参考のこと。
■主体をどうとらえるか
より厳密に考えると、環境とは、あるものを主体にとった場合における、それを取り巻き、直接間接に関係を持つものすべてを指すものである。したがって、主体をどう取るかによってその内容が変化する。
たとえばある動物の種を主体に考えた場合、その種を取り巻く他種の生物との関係(食物連鎖や競争関係など)、それにその周囲の物理的・化学的条件が環境として挙げられる。しかし、その種の中の一個体を取り上げた場合、これに加えて種内の個体間の関係(個体群密度や家族など)を環境条件として考えなければならない。たとえばある個体群の増加率はその密度に依存する場合があり、これを密度効果と呼ぶ。
○公害病
たとえば、公害病として有名な水俣病を例に挙げる。
この病気の原因は、チッソ水俣工場の廃液に含まれた水銀が水俣湾の生物に取り込まれ、食物連鎖を通じて変化、濃縮された上で地域住民がそれを摂取し、その毒性によって発病するものである。いわゆる公害病というのは、このように人間が原因物質等を作り、それが直接に人間に来るのではなく、その地域の生物群集に取り込まれ、生態系の循環を通じて再び人間に取り込まれたときに、そこではじめて結果が表れるものである。公害というのは、公の害、つまり人間の働きで環境に働きかけたしっぺ返しが人間に戻ってきた、という把握に基づく。つまり、環境の主体を人間ととらえ、人間がそれを取り巻く環境を汚染したため、その悪影響を人間自身が受けた、と見るわけである。
しかし、この病気の被害者を主体に見れば、話は大きく食い違うことになる。その場合、チッソ水俣工場という一部の人間(企業)の活動が、海を汚した結果、その環境汚染の影響で有毒となった魚を食べた食物連鎖を通してネコや漁民が被害を受けた、という風になる。この場合、明らかにチッソ水俣工場側が加害者、漁民が被害者の立場となる。この結果の差は、人間集団内の差異を視野に入れるかどうかに関わっている。
ただ、いずれの立場を取るにせよ、人間を取り巻く環境を含めて考えなければならない問題ではあるので、それを環境問題というのは間違いではない。しかし、環境という言葉が内容を曖昧にするのに役立っている側面を忘れてはならない。 2006年は水俣病公式認定50周年にあたり、時の環境大臣の小池百合子が政府として公式謝罪した。
■マーケティングの外部環境
共生マーケティングのフレームワーク、7Cs COMPASS MODELに、企業のマーケティング活動にとって統制不可能な外部環境がある。それはコンパスの針で示された4方位(NWSE)で説明されている。NはNational and International(国の政治的・法律的環境)、WはWeather(気象・自然環境)、SはSocial and Cultural(社会的・文化的環境)、EはEcomomic Circumstances(経済環境)である。
■具体的内容
人間集団を主体にとった場合には、以下のようなものが環境として取り上げられるであろう。
気候・日照・温度条件など
雨量・水環境
化学物質・環境汚染
植生帯・生物群集
農産物・収穫可能な生物
外敵・害虫・病気・寄生虫
政治経済の状況
民族問題・周辺諸国との関係
集団内の個人を取り上げた場合、さらに次のようなものが取り上げられる。
生活環境
教育環境
家庭環境
騒音問題
景観
■課題
依然課題として残る環境問題として以下のようなものが挙げられる。
生物多様性保護
オゾン層保護
大気環境の保全
水環境
土壌環境
森林保全・植林
地盤環境の保全
廃棄物対策
リサイクルなどによる物質循環の推進
化学物質対策
海岸浸食対策(流砂・漂砂)
自然環境の保全と自然とのふれあいの推進
環境施策/環境政策
各主体の参加
国際協力に係る施策
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