児童労働
児童労働(じどうろうどう)とは、15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの年少者が、労働することを指す。日本の労働基準法では、15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了する日以降からを適法な労働者とし、それ未満13歳以上の者については労働基準監督署の許可をもとに新聞配達などの年少者にとって有害でない労働を認めているが、13歳に満たない者の就労については、児童の福祉を侵害するとして、映画の製作、演劇の事業の労働者(子役など)を除きこれを認めていない。なお、労働基準法等の法律用語では「児童労働」の語は使用されていない(「年少者」を使用している)。
■目次
1 児童労働を規制する国際条約
2 児童労働者数
3 児童労働とみなされるケース
4 児童労働の例
■児童労働を規制する国際条約
国際的には児童労働を何歳以下の労働とするのかは明確にされていない。国際労働機関(ILO)の「就業の最低年齢に関する条約(第138号)」では、労働を禁止する最低年齢を「義務教育年齢及び、いかなる場合にも、15歳を下回らないもの」とし、「健康、安全又は道徳を損なう恐れのある業務につかせることができる最低年齢は、18歳を下回らないもの」としている。国連の「子ども(児童)の権利条約」や「奴隷制度、奴隷取引並びに奴隷類似の制度及び慣行の廃止に関する補足条約」では18歳未満を対象としている。これらから、従来は、狭く捉えても15歳未満を、広く捉えれば18歳未満が児童とされている。ILOの統計では、5~14歳の労働の統計があり、それでは5~14歳の24.7%にあたる2億5千万人が働いているとされている。これに統計のない5歳未満、5~14歳でも家事労働で働く者を含めるとその数倍に達すると推測されている。
■児童労働者数
2006年、国際労働機関(ILO)が発表した児童労働に関するグローバル・レポート "The End of Child Labour: Within Reach"(邦題「児童労働のない世界:手の届く目標」)よると、世界の児童労働者数は2億1800万人、世界の子どもの7人に1人にあたる。
2000年、2億4600万人から2004年の変化を見みると、5歳から17歳の人口が世界で2.3%増えているのに対して、児童労働者数は11.3%減、危険な児童労働者数は25.9%減少している。地域別に見ると、アジアは微減、ラテンアメリカは大幅に減少している。アフリカは、児童労働者数は増えているが、5歳から17歳の人口に対する児童労働者の割合は2%減少してる。
日本で毎年公表されている労働基準監督年報で労働基準法違反の状況を見ると、日本においても相当数の児童労働者が存在していることは疑いのない状況である。そして近年日本では、その数は確実に増えている状況にある。
■児童労働とみなされるケース
働く形態によって子供の活動が児童労働と見なされたり見なされなかったりする。例えば、見習の状況は訓練とされ児童労働と見なされない場合がある。また、学校に通いながら働いている場合は、統計上、児童労働者に入れられない場合が多い。しかしながら、見習や学校に通いながら働いている者も児童労働に含めて考えるべきものである。また、児童買春や少年兵士についても国際労働機関(ILO)では児童労働の形態として認めている。
ただし、一般的な家事労働やアルバイト程度のものは児童労働とは見なされない。
■児童労働の例
よく知られている児童労働の例としては、ネパールのカトマンドゥ地域、インドのウッタル・プラデシュ州、パキスタンでのカーペット産業による労働、ブラジルのサトウキビ畑など農場での労働、フィリピンの首都マニラのスモーキー・マウンテンにおけるゴミあさり、タイのバンコクにおける児童買春などがあげられる。
1999年のILOの第182号条約『最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃のための即時の行動に関する条約』では、18歳未満の児童による最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃を確保するための即時の効果的な措置を求めている(2006年5月現在、163ヶ国が批准)。
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