干ばつ(かんばつ)
旱魃(かんばつ)とは、雨が降らないなどの原因で、ある地域に起こる長期間の水不足の状態をいい、旱魃の被害を総じて旱害(かんがい)と呼ぶ。旱は「ひでり」、魃は「ひでりの神」の意味である。いずれも常用漢字ではないため旱魃を干ばつ、旱害を干害と代用表記する場合がある。旱魃はその地域の水資源の存在量と、人間の水需要がアンバランスになることによって発生するため、純粋な物理現象とはいえない。
■目次
1 定義と分類
2 旱魃の影響
3 大規模な旱魃
3.1 現在の旱魃
■定義と分類
旱魃の定義は、関係する学問領域によってそれぞれ定義されており、以下のものが代表的である。
*気象学的旱魃
乾燥気象が、深刻な水文のアンバランスを引き起こすほどある地域で続くこと。
*気候学的旱魃
平均降水量などが年間・月間などの同期間内で、非常に少なくなっていること。
*農業的旱魃
穀物生産や畜産に悪影響を及ぼすような降雨量の不足。
*水文的旱魃
河川、貯水池、帯水層、湖、土壌における平均以下の水量が一定期間継続すること。
■旱魃の影響
旱魃によってその地域の環境、経済、社会に様々な影響が発生する。一般的には次のような事象が起こる。
自然火災(林野火災)
農作物・狩猟・果物などの収穫減少
避難民、移住者の発生
社会不安
戦争
飢饉(飢餓)
疫病
砂漠化
これらの問題は、外部資源への依存率の増大や残された水資源の品質(汚染状態)など様々な要因が複雑に絡みあって発生する。その国のインフラの整備状況によって、旱魃の影響(とくに飢餓)が甚大になることも、あるいは軽減されることもある。
■大規模な旱魃
カーボベルデ(18世紀-19世紀)
死者数:10万人以上
被災者多数がニューイングランドなどに移住、捕鯨業に従事
インド(1900年)
死者数:25万人~325万人, 旱魃、飢饉、病気による
ソビエト連邦(1921年-1922年)ウクライナ、ヴォルガ地域で、25万人~500万人が旱魃による飢饉により死亡
ソビエト連邦(1932年-1934年)
ウクライナ、クバン、北コーカサス
死者数:500万~1000万人
参照:en:Holodomir
中国北西部(1928年-1930年) 死者数:300万人以上、飢餓
中国四川省(1936年) 500万人が死亡(飢餓)、3400万人が移住
アメリカ合衆国(1930年-1937年)3回の旱魃、大平原地帯
中国四川省(1941年) 死者数:250万人
インド(1965年-1967年)
サヘル(サハラ砂漠南縁地域)(1968年-1974年)
イラン(1968年-1972年)
エチオピア(1973年-1974年)
ボリビア(1983年)
エチオピア(1984年-1985年)
■現在の旱魃
オーストラリア 近年5年間に渡り旱魃
淡水化プロジェクト(Desalination Projects)(パース・ゴールドコースト)
多くの地域で節水規制が設けられている
ブリスベンではダムを建設する予定
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