デング熱(でんぐねつ)
デング熱(デングねつ、dengue fever)は、デングウイルス(dengue virus)による感染症。英語ではその強い痛みから「break bone fever」とも呼ばれる。
ネッタイシマカ(Aedes aegypti)やヒトスジシマカ(Aedes albopictus)などの蚊によって媒介される。ただしヒトスジシマカにとってヒトは主な吸血対象ではなく、デング熱の媒介はまれである。
デング(dengue)の語源については諸説ありはっきりしない。悪霊によって引き起こされる病気を意味するスワヒリ語「Ka-dinga pepo」に由来するという説もある。また、スペイン語の「denguero」(英語のdandy)に由来し、その激しい関節痛を和らげるために歩く姿があたかも洒落者(ダンディ)が気取って歩く姿に似ていることからという説もある。
デング熱は、一過性の熱性疾患で、東南アジア、インド、中米、南太平洋などに広く分布する。近年の、熱帯・亜熱帯地域の都市部におけるアウトブレイクには、急激な都市化が関連している。
現在のところワクチンはない。予防は蚊に刺されるのを防ぐことが重要。ヒトスジシマカは、日中活動し、室内にもひそむ。
■目次
1 症状
2 治療
■症状
潜伏期間は4日から7日。発症時は悪寒を伴って急に高熱を出すが、3日程で急に37度あたりまで解熱、1日おいて39度あたりまで上昇し、2日程で再び急に解熱というようなM字型の熱型を示すことが多い。
他に頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛が現れる。食欲不振、腹痛、便秘を伴うこともある。発症後3~4日後より胸部から非特異性の発疹が出現し、四肢、顔面へ広がる。四肢にかゆみを伴うことが多い。こういった症状は通常3~7日程度で消失し、回復する。致命率は0.01~0.03%である。
しかし再感染した場合にはデング出血熱となって、口、目、鼻などの粘膜から大量に出血したり、また血管壁透過性の亢進による循環血漿量低下がショックを引き起こすデングショック症候群という病型となり、この場合の致命率は3~6%になる。
■治療
治療は、対症療法薬と輸液である。
低容量アスピリンは抗血小板作用があるため、アスピリンパラドックスに精通した医師のみが用いるべきである。アセトアミノフェンの有効性安全性は不明なので十分に経験のある医師のみが用いるべきである。
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